【テーマ・制度の話】AI・半導体株から資金が抜け始めた先は、商社と電力株だった——日経平均が中東情勢で反落する今週、数字でセクターローテーションの兆しを確認する。
2026年7月に入り、AI・半導体一極集中だった相場に変化が出ている。中東情勢の緊迫化と決算シーズンを前に、資金の一部がバリュー株・ディフェンシブ株へ動き始めている。
日経平均は7月13日に1,315円安。震源は中東情勢
直近1週間の値動きを、まず数字で押さえておく。
7月13日の東京株式市場で日経平均株価は3営業日ぶりに反落し、大引けは前週末比1,315円(1.92%)安の6万7,242円73銭だった。先週(7月6〜10日)も1,186円(1.70%)安と、2週連続で軟調な週明けとなっている。
引き金は米中央軍によるイランへの追加攻撃報道で、中東情勢の不透明感が急速に強まったことだ。日本は輸入原油の8割以上をホルムズ海峡経由に依存しており、同海峡が事実上封鎖状態にあるという報道もある。地政学リスクが直接、原油の供給不安として株式市場に跳ね返っている構図は、7月8日の記事で扱った「利上げ観測によるAI株の急落」とは別のロジックで進んでいる。
なぜAI・半導体から資金が抜けているのか
「高所恐怖症」の相場から、決算で実力を見極める相場への切り替わりが起きている。
7月に入ってからの国内株式市場では、半導体・AI関連株の調整局面が進む一方で、商社やバリュー銘柄に資金が流入する動きが観測されている。ヘルスケア・生活必需品・公益・金融・エネルギーといった、いわゆるディフェンシブセクターに買いが入っているという指摘も出ている。
理由はシンプルで、AI関連株がここまで買われすぎた反動に加え、決算シーズンを前に「AIで実際に利益を出せている企業はどこか」を選別する動きが強まっていること。加えて、原油高という直接的な追い風を受けるセクター(商社・電力・エネルギー)に資金が向かいやすい地政学的な背景が重なっている。
商社:原油高の追い風と、原料供給リスクの両面
三菱商事は配当利回り2.72%、PBR1.77倍。原油高の恩恵は受けるが、中東依存の原料もある。
三菱商事(8058)
株価:4,457円(7月3日時点)
予想配当利回り:2.72%
PBR(実績):1.77倍
ROE(予想):11.70%
商社は資源権益を持つため、原油価格が上がれば収益にプラスに働きやすい業態だ。一方で、中東は原油だけでなく尿素で世界シェア約4割、ナフサでも約4割、ヘリウムで約3割を握っており、化学品・肥料関連の原料調達で商社がリスクを負う側面もある。「原油高=商社に一方的に追い風」と単純化するのは危うく、扱う品目ごとにプラスとマイナスが同居している点はおさえておきたい。
電力:燃料費調整制度で業績は改善も、来期は「見通し未定」
東京電力HDの前期経常利益は前年比64%増。ただし今期は中東情勢を理由に業績見通しを示せていない。
東京電力ホールディングス(9501)
株価:511.2円
2026年3月期 経常利益:4,173億円(前期比+64.0%)
2027年3月期業績見通し:中東情勢等による燃料価格の不透明感を理由に未定
原油や天然ガスなど燃料価格の変動を、一定のタイムラグを置いて電気料金に反映させる仕組み。燃料高は電力会社の一時的な収支を圧迫するが、調整が進めば料金転嫁により収支は改善に向かう。今回のように燃料価格の急騰が電気料金に反映されるのは早ければ6〜7月頃と見込まれている。
前期の経常利益が6割超伸びたのは、燃料費調整制度の効果が好転したことが主因だ。ただし東京電力HD自身が「中東情勢等の影響で燃料価格の見通しが不透明」として来期業績を未定にしている点は見逃せない。原油高が電力会社に必ずしも一方的なプラスではなく、原油価格が3割上がれば電気代は6%程度上がるという試算もあり、家計にとっても他人事ではない話だ。
注意点:セクターローテーションは「AI株がダメになった」という話ではない。決算を経て再びAI・半導体に資金が戻る可能性もあり、今回の動きは一過性の調整か構造変化かは、7〜8月の決算内容を見ないと判断できない。
自分ならどう考えるか
結論と行動を分けて考える。
自分のポートフォリオはインデックスを土台にしているので、日経平均やTOPIXに商社・電力の値動きはすでに一定分織り込まれている。その上で、AI・半導体への集中を少し薄める意味で商社株を個別に打診する選択肢はあるが、原油価格自体が中東情勢という読みづらい変数に左右される以上、決算発表と原油の値動きを両方確認してからでも遅くはない、と自分は考えている。電力株は配当や業績改善の材料はあるものの、来期見通しが「未定」という会社側の言葉を軽視せず、様子見を続けるつもりだ。
出典:日本経済新聞「日経平均伸び悩みか、円は上値試す 今週の市場・予定」(2026年7月)、みんかぶ「国内株式市場見通し:引き続きセクターローテーション拡大の有無が焦点に」(2026年7月4日)、財経新聞(2026年7月4日)、三菱商事IR情報・Yahoo!ファイナンス(2026年7月3日時点)、東京電力ホールディングス決算資料・Yahoo!ファイナンス(2026年7月時点)
※本記事はAIが収集した公開情報をもとに自動生成したものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
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