【市況の話】ファーストリテイリングが6年連続の最高益を発表した同じ日に、日経平均は7万円を割り込んだ。悪材料は日本企業の決算ではなく、太平洋の向こう側の「OpenAIの売上高の数え方」だった。
10月8日、日経平均993円安で7万円割れ
10月8日の日経平均は前日比993円60銭安(-1.42%)の69,042円11銭で取引を終え、7万円の節目を割り込んで安値引けした。朝方から米国株安の流れを引き継ぎ、一時800円超下げる場面もあった。
直接の引き金は前日の米国市場。NYダウが341ドル安と5日ぶりに反落し、米長期金利が物価高への警戒感から約24年半ぶりの高水準まで上昇した。台湾積体電路製造(TSMC)の9月月次売上高が前年同月比+54.6%と好調だった一方、前月比では-0.6%となったことも半導体株への売りにつながった。加えて、トランプ米大統領がイラン攻撃再開を検討しているとの報道で原油先物が強含み、投資家心理を冷やした。
最高益のファーストリテイリングが、なぜ売られたか
決算は文句なしだったが、株は買われなかった。この日の大引け後、ファーストリテイリングは2026年8月期の決算を発表した。
売上収益3兆9,634億円(前期比+16.6%)/営業利益7,431億円(同+31.7%)/親会社帰属の当期利益5,425億円(同+25.3%)、いずれも過去最高。6年連続の最高益更新で、年間配当は当初予想の640円から850円へ上方修正。海外ユニクロ事業は北米・欧州の売上が初めて中国・東南アジアを上回り、売上高で世界アパレル2位に浮上する見通し。
それでもファーストリテイリングの株は買われず、相場全体の重荷として扱われた。日経平均は値がさ株(株価の高い銘柄)の影響を大きく受ける価格加重方式(8月6日記事・9月6日記事で既出のテーマ)のため、同社のような高株価銘柄の売りが指数全体を強く押し下げる構造がある。「決算が良ければ上がる」という単純な関係にならない理由はここにある。
10月9日、下げ渋った背景にOpenAIの「売上高」問題
朝の800円超安から、終値はほぼ変わらずまで戻した一日だった。9日の日経平均は前日比11円19銭安(-0.02%)の69,030円92銭で3営業日続落。ただし下げ幅はごくわずかで、前日までの急落に比べると落ち着いた動きだった。
米紙フィナンシャル・タイムズが10月8日付で、OpenAIが投資家に伝えていた年換算売上高が、9月末に報じられていた700億ドル規模ではなく500億ドル近くだったと報道。差が生まれた理由は、クラウド経由の売上をどう計上するかという会計上の数え方の違いとみられている。この報道を受けてナスダック総合指数が1.25%下落し、AI関連ハイテク株に売りが広がった流れが、9日朝の東京市場にも及んだ。
9日は寄り付き後に一時800円超下げて7万円を再び割り込んだが、後場に入ると下値に買いが入り急速に下げ渋った。時間外の米株価指数先物が上昇していたことも支えになったとみられる。
会社員インデックス投資家が見ておくべきこと
今回の下落は「AI株が嫌われた」のではなく「AIの収益がどれだけ実在するか」が疑われた点に本質がある。9月のソフトバンクグループ急落(9月16日記事)はOpenAIのIPO時期という「いつ」の話だったが、今回は売上高そのものの「数え方」という、より根本的な疑問が投資家に突きつけられた。
日経新聞はこの地合いを「業績相場に黄信号」と表現している。10月後半から本格化する日米企業の4〜9月期(米国は7〜9月期)決算が、AI関連の投資がどれだけ実際の収益に結びついているかを示す最初の答え合わせになる。
自分がインデックス中心で積み立てている分には、こうした数日の上下に合わせて売買する必要はないと考えている。ただ、個別で半導体やAI関連を持っている場合は、今回のような「決算は良いのに売られる」逆行が今後も起きやすい地合いだという前提で、決算発表前後のポジションサイズだけは意識しておきたい。
出典:日本経済新聞「日経平均株価11円安 ファストリ最高益でも売り、業績相場に黄信号」(2026年10月9日)、共同通信配信記事(2026年10月8日・9日)、kabutan市況記事(2026年10月9日)、Financial Times報道に基づく各メディア記事(2026年10月8日)
※本記事はAIが収集した公開情報をもとに自動生成したものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
