【銘柄・ETFの話】日経平均は126円安で2営業日続落したのに、電線株の古河電気工業は+12.63%、フジクラは+8.07%、住友電気工業は+5.72%という日で、動いたきっかけは日本の材料ではなく米国企業2社の契約発表だった。
指数はマイナスでも、電線御三家だけが跳ねた日
9月9日の日経平均は前日比126円安の65,142円で着地したが、値上がり率上位は電線株が独占した。
この日の東京市場は、寄り付き直後こそ190円超安で始まったものの、米国発の好材料を受けて一時500円あまり上げる場面があった。ただし新規の材料が続かず、後場は週末の米物価統計と来週の金融政策決定会合を見極めたい様子見ムードが優勢になり、結局は小幅安で終えている。東証プライムでは約6割の銘柄が値下がりする中東情勢の原油高が重荷になった一日だった。
9月9日の主な値動き
日経平均:前日比▲126円(65,142円)
古河電気工業(5801):+12.63%
フジクラ(5803):+8.07%(5,493円)
住友電気工業(5802):+5.72%
アドバンテスト(6857):▲2.84%
キオクシアHD:▲0.71%
朝の上げ幅を作ったのはコーニング×ベライゾンの契約
前場に日経平均を500円押し上げた米国発の好材料の正体は、光ファイバー大手コーニングと通信大手ベライゾンの巨大契約だった。
両社は9月8日、2027年から2032年にかけて8,000万マイル以上の高密度光ファイバーと接続ソリューションを供給する複数年契約を発表した。金額は数十億ドル規模とされ、コーニング株はこの発表を受けて急伸している。コーニングは米国内の製造拠点拡大を進めており、同社は「成長加速の新たな段階に入りつつある」とコメントしている。
データセンター同士やデータセンター内部の配線には大容量の光ファイバー・電力ケーブルが要る。生成AIの普及でデータセンター新設が世界的に増え、通信キャリアが数年先まで見越して大型契約を結ぶ動きが相次いでいる。「AIの主役は半導体」という見方が一般的だが、その半導体をつなぐ配線側にも同じ規模の需要が発生している、という構造がここにある。
半導体は下げ、配線は上げた「明暗」の理由
同じAI関連でも、アドバンテスト・キオクシアが下落し、電線株だけが買われたのは、材料の中身が違うからだ。
アドバンテストやキオクシアの下落は、AIブームの継続性そのものへの不安や米SOX指数の軟調さといった、需給・センチメント要因に左右されやすい。一方、電線株を押し上げたコーニング×ベライゾンの契約は「2032年まで」という長期の受注確定であり、需要の”確度”という点で性質が異なる。古河電気工業は海底ケーブルで世界3強の一角を占め、住友電工・プリズミアンと並ぶ立場にある。2026年3月期には売上高1兆3,076億円(前期比8.8%増)、営業利益639億円(同35.8%増)と、実際の業績にも増収増益が反映され始めている。
半導体株は「期待」で動きやすく、電線株は「確定した長期契約」で動く。同じAI関連というくくりでも、材料の性質を見分けると値動きの理由が分かりやすくなる。
古河電気工業のPER25倍は、割高か妥当か
足元の株価上昇で、古河電気工業のPERはすでに25倍台まで買われている。
9月4日時点の予想PERは25.75倍、PBRは6.19倍、予想ROEは24.03%。予想配当利回りは0.57%と低く、この銘柄はインカムではなく成長期待で買われている株だとわかる。3ヶ月で株価が数倍になったという指摘もあるほどの急騰局面にあり、9月9日の+12.63%もその流れの延長線上にある。
ROE24%は高水準だが、PBR6倍・配当利回り0.57%という組み合わせは「今後も増益が続く」ことを前提に買われている状態。契約の発表が一巡した後、決算の実数が期待に追いつくかどうかが次の焦点になる。
出典:日本経済新聞・財経新聞・LIMO・Forbes JAPAN・IRBANK(2026年9月)
会社員インデックス投資家として、どう見るか
「日経平均が下がった日」という見出しだけでは、電線株のような個別の強さは見えてこない。
自分はインデックスを土台にしつつ、こうした「指数と逆に動いている業種」を見つけたときに、なぜそうなっているかを一段掘る習慣をつけている。今回で言えば、光ファイバー需要という同じテーマが半年近く(7月・8月の記事でも触れてきた)繰り返し株価材料になっている点が興味深い。一過性のニュースではなく、AIデータセンター投資という構造が続く限り材料が出続けるテーマだと自分は見ている。ただしPER25倍という水準は、次の決算で増益が続かなければ調整余地もある水準であり、今から追いかけるより次の決算発表を待ってから判断しても遅くはない、と自分は考えている。
※本記事はAIが収集した公開情報をもとに自動生成したものであり、特定の銘柄の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任でお願いします。
