AI仕事術

三菱UFJ銀行が月22万時間削減した稟議書ドラフト作成。同じ「型」を自分の提案書に渡したら、聞き返しが2回→0回になった話

三菱UFJ銀行が月22万時間削減した稟議書ドラフト作成。同じ「型」を自分の提案書に渡したら、聞き返しが2回→0回になった話

三菱UFJ銀行が稟議書のドラフト作成をAIに任せて月22万時間削減したという2023年の試算を読み、同じ「型を先に渡す」やり方を自分の社内向け提案書のたたき台づくりに使ってみたら、AIへの聞き返しが2回から0回になった。

三菱UFJ銀行が削減したのは、稟議書という「型が決まった文書」だった

約4万人が使う生成AIで、稟議書と社内文書のドラフト作成を自動化。月22万時間、年間だと264万時間分の労働時間削減という試算が出た。

2023年1月に日本経済新聞が報じた三菱UFJ銀行の事例です。全行員向けにChatGPT等の生成AIを導入し、稟議書(社内で決裁を得るために上長へ回す申請書)や社内文書のドラフトを自動化した結果、月22万時間以上の業務効率化になると試算されました。

ポイントは「稟議書」という書類そのものが、背景・現状・提案内容・効果・懸念点という決まった型を持つ文書だったこと。型が決まっているからこそ、AIに渡す指示もシンプルになります。

公表からは3年近く経っている事例ですが、削減できた理由(型が決まった文書だからAIに任せやすい)は今の自分の仕事にもそのまま使えるロジックでした。

「型を渡さず頼む」と「型を渡して頼む」を、自分の提案書で試した

同じ社内提案のたたき台を2通りの頼み方で作らせたら、AIからの聞き返しが2回から0回に減った。

自分も月1回、社内向けの改善提案書を書きます。試しに同じネタで2パターン頼んでみました。

型を渡さない場合:「オフィス用品の発注方法を見直す提案書を書いて」とだけ指示。返ってきたたたき台は一般論が中心で、「現状の発注コストの内訳を教えてください」「懸念点は具体的に何を想定していますか」と2回聞き返された。

型を渡した場合:下の「稟議書型プロンプト」で同じネタを頼んだところ、聞き返しは0回。背景・現状・提案・効果・懸念点の5項目が最初から埋まった状態で返ってきて、数字や固有名詞を差し替えるだけで使える形になった。

差が出た理由は単純で、型を渡さないとAIが「何が知りたいか」を先に聞かないと書けないから。型を渡せば、AIは埋めるべき欄が分かった状態で書き始められます。

コピペで使える「稟議書型プロンプト」

背景→現状の課題→提案内容→期待効果(数字で)→懸念点と対策、の5点セットで頼むだけ。

次の5項目の順番で、社内向けの提案書のたたき台を書いて。
①背景(なぜ今この提案が必要か)
②現状の課題(今どこに困っているか、具体的に)
③提案内容(何をどう変えるか)
④期待効果(数字や目安で。分からない部分は「要確認」と書く)
⑤懸念点と対策(想定されるリスクと、その手当て)
テーマ:〇〇(自分の提案テーマを入れる)

稟議書とは

社内で何かを決めてもらうために、担当者が起案して上長・関係部署の承認を回す文書のこと。銀行に限らず、会社員が書く「社内向けの提案書」の多くはこの型に近い構造をしています。

型に頼りすぎると、懸念点欄が定型文になる

「懸念点と対策」の欄だけは、AI任せにすると当たり障りのない一般論で埋まりがち。ここは自分で書き直す前提で使う。

今回の比較でも、④期待効果は数字が「要確認」のまま返ってきて自分で調べ直しが必要でした。⑤懸念点は「予算超過の可能性がある」のような一般論止まりで、実際に想定しているリスク(今回なら「発注先を変えると納期が読めなくなる」等)は自分で書き足す必要がありました。型は「ゼロから書く手間」を消してくれますが、「考える手間」までは消してくれません。

今日からできること

今月これから提出する社内向けの提案書・稟議書があれば、上の5項目プロンプトのテーマ部分だけ書き換えて頼んでみてください。聞き返しが減るぶん、空いた時間を④の数字調べと⑤のリスク出しに回せます。


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