「AI副業を始めたいけど、何からやればいいか分からない」と3週間止まっていた知人に、Claudeで5つの質問に順番に答えてもらったら、35分で最初の1件を出品するところまで進んだ。
止まっていた理由は「情報が多すぎて選べない」だった
本人はやる気がなかったわけではない。むしろ逆で、AI副業のやり方を紹介する記事を20本以上読んで、情報だけは十分すぎるほど持っていた。それでも1つも手を動かせていなかった。
話を聞くと、原因は単純だった。「ジャンルを決める」「ツールを選ぶ」「著作権を確認する」「実績を作る」「案件を取る」という5つの工程が、頭の中でバラバラに散らばったままになっていた。1つずつ順番に片付ける、という発想がなかっただけだった。
そこでその場で、Claudeを使って5つの工程を1問ずつ順番に潰していくことにした。かかった時間は、ジャンル決定8分、無料ツール選定4分、著作権の最低限確認6分、ポートフォリオの1個目12分、クラウドソーシングで登録から1件応募まで5分。合計35分だった。
ステップ1:ジャンルは「好き」でなく「答えられる質問」で決める
ジャンル選びで詰まる人の共通点は、「好きなこと」から探そうとすること。それより効いたのは、すでに人に相談されたことがある話題から逆算するやり方だった。知人は「人からよく仕事の進め方について相談される」とだけ言っていたので、そこを起点にプロンプトを作った。
「私は普段、周りから『仕事の進め方』についてよく相談を受けます。この延長線上で始められるAI副業のジャンルを3つ、それぞれ①最初の1件が取りやすい理由②必要な準備期間の目安、を添えて提案してください。」
出てきた3案のうち、知人が「これなら今日書ける」と即答したのが「業務マニュアルの下書き作成」だった。8分でジャンルが決まった。
ステップ2〜3:ツール比較はやめる、著作権は「今回関係する分」だけ確認する
ツール比較記事を何本読んでも決められない人には、比較をやめさせるのが早い。ジャンルが「業務マニュアルの下書き」だったので、Claudeの無料枠でヒアリング項目の洗い出しから下書きまで一気に作らせた。ツール選びに使った時間は4分。比較する時間そのものをなくしたのが早かった理由だった。
著作権についても、網羅的に学ぼうとすると数時間かかる。今回必要だったのは「AIが生成した文章を、納品物としてクラウドソーシングで販売してよいか」という1点だけだった。「利用したAIツールの規約で生成物の商用利用が許可されているか」「発注者側の情報を学習データに使っていないか」「最終的な文章は自分の手で確認・修正しているか」の3点を確認して6分。ここは時短よりも、飛ばさず確認したこと自体に意味があった。
この著作権チェックを「あとで確認すればいい」と後回しにしたまま出品してしまう人が一番危ない。案件が決まってからでは規約違反に気づいても後戻りしにくい。5工程の中でここだけは、時間を削らず先にやっておく工程だった。
ステップ4〜5:実績が無くても見本は先に作れる、最初の1件は安くていい
実績がゼロの状態でポートフォリオを作ろうとすると、多くの人が「実績ができてから作ろう」と後回しにする。それが一番の停滞ポイントだった。そこで、実在の案件でなく「架空のIT企業の新入社員向けマニュアル」という設定でサンプルを1つ作らせたところ、12分で応募文に貼れる見本ができた。「実績が無いから作れない」のではなく、「実績が無くても見本は先に作れる」という順番の入れ替えが効いた。
最後の応募でも知人はためらったが、「最初の1件は評価をもらうためのもの」と割り切って、相場より安い案件に1件応募するところまでをその場で完了させた。5分だった。
差がつくのは、AIの文章でなく足した1行
AI副業は参入者が増えている、という話は方々で見かける。ただ、その手の話に反応して不安になっている暇があるなら、今日書ける工程を1つ進めるほうが早い。市場全体の話は自分の手では変えられないが、目の前の5工程は今日で終わる。
実際、知人の案件も、AIが作った下書きに、自分が新人だった頃に困った点を1つ足しただけで応募文の説得力が変わった。差がつくのは文章そのものではなく、「誰の、どんな相談を受けてきたか」という自分の経験を1行足せるかどうかだった。
今日からできること
いきなり5工程をやろうとしなくていい。まずは今日、自分が「よく人から相談されること」を1つ思い浮かべて、次のプロンプトをそのままClaudeに投げてみるところから始めてほしい。
「私は普段、周りから〇〇についてよく相談を受けます。この延長線上で始められるAI副業のジャンルを3つ、それぞれ①最初の1件が取りやすい理由②必要な準備期間の目安、を添えて提案してください。」
返ってきた3案のうち、1つでも「これなら今日書ける」と思えるものがあれば、そこがスタート地点になる。
