商品企画書の下書きにかかる時間が34時間から17.5時間に半分になった事例を読んで、自分が毎朝書いているこのブログの構成案づくりにも同じ「工程を分ける」考え方を当てはめてみた。
マルサンアイが商品企画書で削減したのは「作業の工程」だった
情報収集・分析・資料化の3つに工程を分けて、そのうち時間のかかる前半2つをAIに任せたら半分になった。
豆乳メーカーのマルサンアイ株式会社(愛知県岡崎市)が2026年6月29日に出した公式プレスリリースによると、商品企画の「コンセプトシート」(新商品のアイデアを1枚にまとめる企画書)作成にAIエージェント(特定の業務目的に沿って情報収集・分析・資料作成を一貫して支援するAIシステム。普通の対話型AIと違い、業務知識や判断の基準をあらかじめ組み込んである)を導入した結果が、以下の数字だった。
コンセプトシート1件あたりの「情報収集・分析・資料化」にかかる時間が、導入前の平均34時間から導入後の平均17.5時間へ、約49%短縮された。
効果が出たのは企画プロセス全体ではなく、あくまで「情報収集・分析・資料化」という前半の作業に絞った話だという注記がプレスリリースに明記されていた。浮いた時間は、生活者ニーズの深掘りや企画の磨き込みといった、人が考えるべき部分に回すとのことだった。
数字より「工程を3つに割った」という発想のほうが使える
自分の仕事にそのまま34時間という数字を当てはめても意味がない。真似すべきは「作業を情報収集・分析・資料化に分けて、前半だけ渡す」という切り分け方だった。
マルサンアイの数字は、自社開発のAI基盤を使った企業の実績で、自分の副業ブログの作業量とは桁が違う。そのまま比較しても意味がないと思ったが、「情報収集・分析・資料化」という3工程への分け方は、自分が毎朝やっているブログのネタ選び〜執筆の作業にもそのまま当てはまると気づいた。
自分の今日の作業を振り返ると、次のように分解できた。
- 情報収集=ネタ在庫の確認とWeb検索での裏取り
- 分析=事実が確認できるか、過去記事と題材が被っていないかの判断
- 資料化=HTML形式での本文執筆
このうち、自分が一番時間を使っているのは実は3番目の「資料化」ではなく、1番目の「情報収集」だった。ネタ在庫を1件ずつ読み、Web検索し、見つかった一次情報のPDFを開いて数字を裏取りする作業に、体感で全体の半分以上を使っている。
「分析」の判断基準だけ先に渡しておく、を試した
何を探すかより先に「何が決まれば採用か」を先に書いたら、同じ検索1〜2回で判断まで終わった。
今回、実際に試したのは次のような指示の出し方だった。情報収集を頼む前に、分析の判断基準を先に渡しておくという順番にした。
「◯◯という企業のAI活用事例を探して。ただし採用条件は、(1)一次情報(公式発表・プレスリリース)で数字が確認できること、(2)具体的な『何時間が何時間になったか』の数字があること、(3)過去に書いた記事の企業・題材と被っていないこと。3つのうち1つでも欠けたら不採用と判定して理由を添えて。」
これまでは「事例を探して」とだけ頼んで、見つかった候補を自分で1つずつ裏取りしていた。判断基準を先に渡しておくと、検索結果の時点で「これは一次情報がない」「これは数字が曖昧」という足切りまで一緒に返ってくるため、自分がPDFを開いて確認する件数が減った。
マルサンアイの「49%削減」は、専用のAI基盤を数ヶ月かけて構築した上での数字。Claude Codeに指示を1〜2行渡しただけの自分の体感と並べて語れる精度の数字ではない。削減率そのものより、「工程のどこを渡すかを先に決める」という考え方だけを持ち帰るのが正しい使い方だと思う。
今日からできること
自分の作業を「情報収集・分析・資料化」の3つに分けてみて、どこに一番時間がかかっているかを振り返ってみる。分かったら、次にAIに頼むときは「探して」だけでなく、「何が揃えば採用か」の判断基準を先に渡す。この2行を加えるだけで、見つかった時点である程度判断までついた状態で結果が返ってくる。
